2006年08月05日

W-ZERO3でコミックや小説を読む

コミックおよび小説の画像データは、そのスキャンの方法や保存の方法によって、次の3通りのパターンがある。

(a) 全て単ページ(1ファイルあたり1ページの縦長の画像データ)
(b) 全て見開きページ(1ファイルあたり2ページの横長の画像データ)
(c) (a)と(b)の混在(見開きのコマがあるページは(b),それ以外のページは(a))

パソコンの画面でこれらのデータを閲覧するには、次のそれぞれ次の機能が必要になる。

(a):同時に2枚の画像を画面サイズに合わせて表示する→実際のコミックに近い表示になる(見開き表示)
(b):そのまま画面サイズに合わせて表示すれば実際のコミックに近い表示になる
(c):画像が縦長なら見開き表示、横長ならそのまま画面サイズに合わせて表示する自動見開き

mangameeya1.jpg

特に(c)に対応する機能を備えているか否かで、コミック閲覧の使い勝手が大幅に変わる。Windows用にしろMac用にしろ、コミック用ビューワーを名乗っているソフトは、ほんとはこの全ての機能を備えている。

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さてここからが本題であるが、PDA用のコミック用ビューワーとしては、先に書いたパソコン用のものとは違った機能が求められる。
PDAとパソコンの最大の違いは、表示画面のサイズと解像度である。PDAのように狭い画面で2ページの見開き表示にした場合、1ページがとても小さく表示される。VGA解像度でも、ネームの文字はほとんど読めない。

そこで、読むのに支障がない範囲で、できるだけ大きく読む工夫がいる。

[A] 1画面に1ページづつ表示する
…比較的コマが大きく文字も大きいマンガ(例:荒木飛呂彦)や、段組のない小説に向いている
[B] 1画面に1ページを拡大して表示する
…コマ割りが規則正しいマンガ(例:藤子不二雄)や文字が小さいマンガ(例:士郎正宗)、段組の小説に向いている

先に書いた(a)〜(c)のデータを、[A]または[B]の形式で表示する場合、どうすればいいのか。

まず[A]の形式であるが、(a)のデータはそのまま画面サイズに合わせて表示すればいいが、(b)のデータでは片側の部分のみを表示し、かつページ送りを行うと反対側の部分を表示するという機能が必要になる。(c)のデータでは、画像の形状によってこれらを自動切り替えできなければならない。

mangameeya2.jpg

次に[B]の形式であるが、(a)のデータは画面の最上部を拡大表示し、ページ送りによって下方向へパンすることになる。(b)のデータでは右上のみを表示し、かつページ送りを行うと右下・左上・左下の順に表示するという複雑な機能が必要になる。もちろん(c)のデータでは、画像の形状によってこれらを自動切り替えできなければならない。

mangameeya3.jpg

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また、画像の表示方法とは異なる話になるが、圧縮アーカイブ対応もコミック用ビューワーには重要である。
一冊のコミックは数十〜数百枚の画像データがあり、これらをひとまとめに管理するには、ZIPやLZHなどの圧縮アーカイブが適している。だからといって、閲覧の度に解凍して画像データを取り出すのでは勝手が悪すぎる。従って、コミック用ビューワーが圧縮アーカイブの中の画像ファイルを直接閲覧できる必要がある。これはパソコン用、PDA用とも同様である。
一般的には、ZIP,RAR,LZHの3つの形式に対応していれば、問題ないはずである。

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このように、PDAでコミックおよび小説の画像データを快適に閲覧するには、様々な機能が必要になる。しかし、処理性能が低く、開発環境も貧弱で、利用者も少ないPDAにおいては、そもそもコミックビューワーというプログラム自体が少ない。

Linux ZaurusではaBookReaderという秀逸なソフトが存在したが、(c)のデータを自動で切り替え表示する機能はまだ実装されておらず、RARやLZHも対応していなかった。

現時点で上記の全ての機能が実装されているのは、WindowsCE用のMangaMeeyaCEのみであり、このソフトによって、W-ZERO3はZaurusを越えた“携帯型電子コミックビューワー”となった。W-ZERO3に乗り換えた最大の理由の一つである。

※このように優れたコミック閲覧ソフトMangaMeeyaCEであるが、コードのライセンスの問題から、現在は配布を停止している。実に惜しいことである。公式サイトからのダウンロードは不可能になっているが、過去の書籍の付録や2chソフト板のマンガミーヤスレなどで示されるアップローダ等で過去のバージョンが入手可能である。
posted by UMMO at 00:00| 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 携帯電話・PHS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どうもです。
今月の頭辺りに百満でW-ZERO3 新旧比較を実機で体験しました。
007SH、iPodにインスパイアされたのかという感じw 。
携帯型電話機としてのありように戻った感じで、個人的に好感触。
カーボンファイバー素材のようなサーフェースも いいですね。
しかし...
いかにも「落とすと確実に壊れます」的な作り。堅牢性に疑問ありです。
もうちっと、リジットな作り込みが欲しいところ。
KBを出し入れするときにも、ちょっとヒネリながら扱ったりしたら、
すぐに分解してしまいそうな感じです。
松下の「堅牢ノートPC」をもっと参考にして欲しいもんです。
# というか、ある一定期間を越えたら、確実に壊れるように作るのが、
# 高サイクルピッチの現代において、より求められる「経済設計」
# なのかもしれませんがね...
ひ弱な感は否めないですが、全体としてはなかなかよさげでした。
借金してでも買いたいとは思えませんでしたが、今後も要チェックな
機種だと感じました。
更なる発展を期待して、温かく見守ってやりたいですね。

...

おととい、古いPC雑誌を整理していたら、「digital book player」という
携帯型ビューワーの記事を見かけました。NEC製、1995年です。
そういえば、あの時代は、電子ブックがハヤり始めるかどうか、
という頃だったように思います。
電子ブックのデータフォーマットと少し違っていたとは思いますが、
NEC独自のデータフォーマットで、メディアはFD、というもの。
ビューワー本体は教科書サイズ程度でした。
当時としては、98ノートの設計技術を元にして、小型携帯型、液晶、FD、
規格フォーマット、というコンセプトで作られたものだろうと思いますが、
昔も今も、この分野はまだ確立されたものがないですねぇ...
iPodのようなものがね。
ただ、当時から感じていたことは、「表示サイズはこのぐらいが適当である」
ということですね。
PC110、Libretto、Palm、CLIE、など、携帯型でイメージ表示できる
デバイスをさまざまに見てきましたが、やはり、人間のサイズに合わせた
ビューワーってのは「教科書サイズ」程度が一番視認性がよいのではないか
、とつねづね感じます。
それより小さいものは、「ちょっと見」感が拭えません。
そういう観点からすれば、ペンPCやAirBoardのような、冒険的な商品が
もっと受け入れられてもよさそうなものですが、現実的には、イマイチ、
なんですよねぇ。
価格、薄さ、重さ、バッテリー駆動時間、堅牢性、などなど、要求は
けっこうシビアな内容が多いのですが、より受け入れられる携帯型の
ビューワーデバイスって、実は狙い目なのかもしれませんね。
コンビニ、キオスク、等で情報データが売られるようになれば、こういった
汎用ビューワーって確立しそうな感じがするんだけどねぇ。
でも、ま、技術的な問題ってことではなさそうですね。
ソフト面の流通を確立したモノが、その分野を制することになりそうな
予感があります。
あ、今日発売のモーニング、表紙で冒険しています。
「エンボス加工か?」と思ったけど、違うみたい。
冷やすと変色するようです。買わないからチェックできないけどねー w。

BTW
「うどんマン」の飼い主にお伝えください。
「UDON」観に行け、と w。
# ユースケ・サンタマリア のテンションにがっくし?

では、また。
Posted by kvo-bunbsl at 2006年08月24日 06:00
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